さくらしめじ「ひだりむね」にひそむ何か。—さくらしめじの高度なハモりに迫る

お久しぶりです!

いよいよ来週12月29日は、さくらしめじの忘年会「きのこりあんの集いvol.1」ですね。僕はありがたいことに、1部2部とも行かせていただきます。皆さんにお会いできるかな。

さてここ最近、さくらしめじのいろいろな発表がありましたね。

来年2017年3月3日には、さくらしめじ初の「アーティストブック」を発売するとのこと。いいですね。写真集とかもいいですが、アーティストブックというのがいいですね。さくらしめじの歴史やそれぞれの生い立ちだけでなく、楽譜も載っているとのことですから、ミュージシャンらしくていいですね。楽しみです。

ギターやバンド演奏は、自分で音をとってするのがいいと思いますが、なかなかそれではハードルが高いという人も多いと思います。楽譜があればやりやすくなりますから、みなさんどんどんさくらしめじの音楽を演奏して、盛り上げていきましょう。

こちらから予約できます。もちろん僕は予約しました。
http://www.doremi.co.jp/Doremi/ASC03.do?isbn_cd=14644

それから、ニッポン放送主催、ラジオ・チャリティ・ミュージックソンに出演が決定しました!

12月24日(土)正午から12月25日(日)正午までの24時間生放送中に、JR有楽町駅前に「有楽町駅前 愛の泉ステージ」を設置、イベントを行いながらチャリティを募るとのこと。さくらしめじは12月24日13:00〜のステージに出演します。僕は仕事でいけませんが、ぜひ皆さん行きましょう!

それから残念なニュースとしては、CBCラジオ「EBiDAN THE UNiON」が終了してしまいます。次回12月26日(月)が最終回とのこと。毎回すごく楽しみにしていたので、とっても残念です。近い将来、新番組が始まることを期待しています。

 

「ひだりむね」にひそむ何か、とは。

さて、久しぶりに「楽曲別考察」をしたいと思います。今回は「ひだりむね」です。

この曲は、さくらしめじ初のドラマタイアップ!ということで、テレビ東京系ドラマ「こえ恋」のオープニングテーマとなったのでした!みなさん、見てましたか?いいドラマでしたね。

松原くんは何か理由があって、ずっと紙袋をかぶっていますが、ヒロインの吉岡ゆいこさんは、紙袋の向こう側にある表情や気持ちを聞き取ろうとします。

私たちは、見た目や表面的な言動に気を取られて、ちゃんとその人を見ているつもりで「ほんとうにその人を見ていない」、ちゃんとその人の声を聞いているつもりで「ほんとうにその人の気持ちを聞いていない」ということがあるのではないか。そういうことを気づかされますね。

ちなみに音楽もちゃんと聴いているつもりで、聞こえていない音というものがあります。歌詞も深い意味に後で気づいてハッとするなんて言うこともあります。

今回はそんな深いことは書けませんが、歌詞のフレーズじゃないですが、「『ひだりむね』にひそむ何か」について、今回は「音」に着目したいと思います。

 

「ひだりむね」にひそむチャイム音

いきなりネタバレですが、「ひだりむね」はドラマが学園ものということもあって、「学校のチャイムの音」が一つのモチーフになっていますね。これはさくらしめじ自身もいっていましたが、イントロのギターのフレーズがチャイムがモチーフになっていると言っていました。

このチャイムの音は、みなさんおなじみですね。ちなみにもともとはロンドンにある「ウェストミンスター宮殿」のあの有名な時計塔(ビッグ・ベン)が奏でるメロディからきているらしいですね。流すまでもないですが、これです。

実はこの「チャイムの音」が曲に深く関わっているのではないか、ということなのです。

それはどういうことか、ということをまずAメロで見ていきます。


一番上はチャイムの音を「ひだりむね」のキーであるDメジャーキーに合わせて書き出したものです。それをコード進行とメロディーと見比べながら見てください。

そうしますと、1小節に2音の速さでチャイムの音を当てはめると、コード進行の構成音やメロディーに、このチャイムの音が含まれているではないですか!!これは驚きました。しかもAメロまるまる当てはまることがわかります。

まあひょっとしたら、これは気づかれた方もあったかも知れません。

では次はどうでしょうか。実はガラッと雰囲気が変わるBメロも、大部分当てまるのではないかと思うのです。


いや、ちょっとまてよ。それはこじつけではないか、という方もあるかも知れません。

たとえば、ここです(□で囲ったところ)。「やさしく笑いかけてくれた〜」の「くれた〜」のところです。チャイム音を当てはめると「ファ」「レ」「ミ」「ラ」の「ファ」「レ」にあたるところで、コードは「C」です。Cは構成音が「ド」「ミ」「ソ」ですから、全然当てはまりませんよね。ほら、無理があるじゃん、といわれるかもしれません。

しかし、それが逆に、チャイム音が関係していることを裏付けることになるのではないかと思うのです。

というのは、ここ歌ってみたらどう感じましたか?「やさしく笑いかけて」まではいいですが、「くれた〜」というところ、すごく歌いにくくないですか?ハモるのもハモりにくいし、ちょっと不思議な感じのハーモニーじゃないですか。

それには理由があるのです。

 

ノンダイアトニックコードの役割

まずこのCというコードについて考えたいと思います。

曲を作るときの原則として、あるキーで使うことのできる基本コード(ダイアトニックコード)というのがあります。

たとえばDメジャーキーであれば、三和音なら、

D, Em, F#m, G, A, Bm, C#m(-5)

(どのキーでもいけるように、最初の音をIとして、I, IIm, IIIm, IV, V, VIm, VIIm(-5)と表記する書き方もあります)

の7つのコードです。

ですので、始めにキーを決定すれば、音をとるときもこのコードを中心に探せばよいことになります。実際「ひだりむね」もこのコードが多く出てくるはずです。

ところが、です。「C」のコードはこれに含まれていませんよね。さてどういうことでしょうか。

実際ここは、Cのコードがくることによって、何となくグッとくるというか、曲のアクセントになっていますよね。歌詞も「やさしく笑いかけてくれた」んですから、気持ちもグッと来ているはずで、それに合わせてコードも特別だといえます。

このようなダイアトニックコードに含まれないコード(ノンダイアトニックコード)を入れることで、「特別感」が出ることになるのです。

さて、このCはどう解釈をしたらいいかは、作曲者の青木健さんに直接お聞きしたいところですが、おそらく、同主調のDマイナーのダイアトニックコードだと7番目のコードVIIbがCになりますので、そこからの借用と考えたらいいかもしれません。

 

ハモりにひそむチャイム音

話しが難しくなってしまいました。ともかく、ここでCを使うことで、チャイム音はコードの構成音に入らなくなりました。さて、じゃあチャイム音関係ないじゃないか、ということになってしまうのでしょうか。

しかし、しかしです。この「くれた〜」の「た〜」のところの雅功くんと彪我くんのハモりをみてください(再掲)。

なんと、彪我くんが「ファ」、雅功くんが「レ」とチャイムの構成音でハモっているではないですか!これはびっくりですね。

つまりコードCの構成音である「ド」「ミ」「ソ」が鳴っている上で、その構成音には全くない、「ファ」と「レ」でハモる、という高度なことをやっているのです!!これが我々素人には、とってもハモりにくくなってしまう原因だとおもいます。それをこの二人はやっているということになるわけですね。

したがって、ここの場所は、ノンダイアトニックコードのCを入れるということと、チャイム音を入れるということを、同時にやろうとしたために生まれた特殊な和音だ、と考えられるのではないでしょうか。そしてそれを難なくこなしているさくらしめじ。おそるべし—。

 

例によって僕はドラムしかできませんので音楽理論に詳しくありませんから、合ってるかどうかはわかりません。ご了承ください、と言い訳しておきます(笑)間違ってたらすみません。

このように、気づかない音に気づくといろいろと面白いことが見えてきますね。逆にいえば気づかずに過ごしている大事なことが世の中にはたくさんあるんですね。

人と人との関係もそうかもしれません。少し立ち止まって、私とあなたの「ひだりむね」にひそむ何かを見つめてみると、吉岡ゆいこさんと松原くんの心が響き合ったように、何か大事なことに気がつくかもしれません。なんてね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。